2006年12月9日土曜日

治らない病気①

呼吸器内科にかかる患者様には、非常にいいにくいことですが「治らない病気」の患者様が非常に多くいらっしゃいます。「治らない病気」の代表として「気管支喘息」が挙げられます。気管支喘息はアレルギー体質などが元となるアレルギー疾患であり、気管支喘息がまったく治ってしまうということは考えにくいです。これは別にずーっと病院に通わなくてはいけないとか薬をずーっと使用しなくてはいけないということではありません。小児期に気管支喘息で通院されていた方が大人になって全く病院に通わなくてすんでいる人など病状が落ち着いている人は多くいらっしゃいます。しかし病状が長期にわたって落ち着いているからといって治っているわけではありません!!眠っている気管支喘息はいつ悪さをするかわかりません。常に気管支喘息を自分は持っているという自覚が大事です。長期間にわたり病状が落ち着いていても必ず病院受診時や薬局で薬を買うときなど気管支喘息があることを医療従事者に伝えましょう。今苦しくなくても、例えば「痛み止め」や「湿布」などの使用を機に喘息症状が悪化するいわゆる「アスピリン喘息」や、呼吸器の病気以外で受診して「造影剤」を使用する場合などに眠っていた気管支喘息が突然暴れだし呼吸困難に陥るといったことがあります。以前に気管支喘息を指摘されたことがある患者様は必ず申し出てください。

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