2010年2月26日金曜日

髄膜炎菌ワクチン

今日、内科外来で珍しいものを見かけたので思わず写真撮りました!

髄膜炎菌ワクチンの空き箱です。

グラクソスミスクライン社の製品のようです。

必要な方に必要なワクチンが接種できる環境があると安心ですね。

ちなみにさいたま赤十字病院では通常は髄膜炎菌ワクチン接種は残念ながら行なっておりませんのでご了承ください…

眼底鏡・耳鏡導入しました!!



本日、さいたま赤十字病院呼吸器内科に念願の「眼底鏡・耳鏡セット」がとどきました!!

早速使用してみようといたしましたが、残念ながら充電不足でライトがつかず、本日は使用出来ませんでしたが、また明日以降、使用レポートでもさいたま赤十字病院呼吸器内科ブログで書かせていただこうと思っております。

さいたま赤十字病院の研修医や呼吸器内科スタッフの皆様にも実際に使った感想をお聞きしたいと思っております。

さいたま赤十字病院呼吸器内科ブログ作者は、研修医時代から、「眼底鏡・耳鏡を使いこなせる医師がひとつの理想形」と思っておりましたが、「思っている」だけで、現実には、使用することは全くありませんでした。
「想う」こと「願う」ことは簡単ですが、実際の「行動」に結びつくのはなかなか難しいモノです。

実は、さいたま赤十字病院呼吸器内科では、昨年4月から「眼底鏡を買おう!」と言ってOKを貰っていたのですが、ブログ作者の行動力不足で実現出来ていませんでした。

そんな折、上記ウェルチアレンのパンオプティック(TM)を実際に使用させていただく機会が、先日の日本環境感染学会の企業展示コーナーであり、その使用感覚、私のような素人でも眼底をみることができたという感動から、即購入を依頼して本日入手させていただいた次第です!

呼吸器内科で眼底鏡なんて必要なの?というツッコミも入りましたが、呼吸器内科医である前に「内科医」としての基本手技の一つとして眼底をみることができることは必要なのではないかと思っております。
下記URLでウェルチアレンのパンオプティック(TM)のWEB SITEにつながります。
http://welchallyn.jp/catalog/panoptic.html

実は「耳鏡」も同時購入しておりますが、それはまた後々ご報告いたしたいと思います。。。

さいたま赤十字病院呼吸器内科では、今後も常に新しいことにチャレンジしていこうと思っております。

2010年2月18日木曜日

雪の武蔵浦和駅

今日はまたまた雪が降っております。

ブログ作者は武蔵浦和駅を毎日利用してますが、こんな雪景色を見るのは初めてになります。

高架の駅で風とうしがとても良いため天候の悪い日はちょっと辛いです

2010年2月17日水曜日

卒前・卒後教育企画”症例から学ぶ感染症セミナー”のご案内

日本感染症学会も、さいたま赤十字病院呼吸器内科ブログ作者が入会した当初とはガラット変わってきました。勿論良い方向に!

そんな日本感染症学会の総会「第84回日本感染症学会総会・学術講演会」が4月5日月曜日~4月6日火曜日に開催されます。場所は京都です。

さいたま赤十字病院からも、ブログ作者の知っている限り2演題発表予定です。
(両方ともご縁が有るため、発表の後方支援に回っております)

そんな、第84回日本感染症学会総会で、事前参加登録が必要なセミナーの企画があるようです。

第1回感染症セミナー
卒然・卒後教育企画”症例から学ぶ感染症セミナー”
http://www.kansensho.or.jp/meeting/seminar.html
(上記URLで日本感染症学会WEB SITEにつながります)

事前申込が必要なようです。また定員400人で先着順とのことですので、参加ご希望の皆様は早めに上記WEB SITEからお申し込みください!


第1回感染症セミナー
卒前・卒後教育企画”症例から学ぶ感染症セミナー”
第84回日本感染症学会総会・学術講演会
会長:上田 孝典:福井大学医学部 病態制御医学講座内科学(1)
会期:2010年4月5日(月曜日)16時20分~18時20分(予定)
会場:国立京都国際会館 アネックスホール1
本学会の新しい試みとして、“症例から学ぶ感染症セミナー”を企画いたしました。この企画は、(1)一般医師に対する生涯教育、(2)学生・研修医に対する動機づけ教育、(3)薬剤師・微生物検査技師に対する感染症教育を目的としています。本セミナーでは従来の症例検討に加えて、“どこまでわかっていて、何がわからないのか、今後の研究テーマの実際とその方向性は”などについても踏み込んだ議論を行う予定です。
参加には事前申し込みが必要となります。参加ご希望の場合は、必ずお申込み下さい。
参加申込方法
下記「オンライン申込」をクリックして、入力フォームに必要事項をご入力ください。
参加定員:400名

※先着順で受付。定員になり次第申込は終了となります。
ご了承ください。
参加費
1)学術講演会参加者:無料(参加証提示のこと)
2)セミナーのみ参加:¥2000
※当セミナーは日本化学療法学会抗菌化学療法認定医・指導医認定制度「審議会が推薦する抗菌薬適正使用に関するプログラム(5単位)」、抗菌化学療法認定薬剤師制度「本委員会が指定するセミナー出席(2単位)」、日本臨床微生物学会感染制御認定臨床微生物検査技師制度(ICMT)「ICMT委員会の推薦するその他の講習会、教育企画(2単位)」に該当いたします。

以上です。
ブログ作者も参加申し込みさせていただきました。

2010年2月13日土曜日

第104回医師国家試験

今日から3日間連続で医学部6年生、医学部卒業生の一部の方々は大変ツライ日々を送っていらっしゃるようです。

それは、「第104回医師国家試験」が3日間連続で開催されているからです。

(上記URLで厚生労働省のWEB SITEにつながります)

2/13土曜日から2/15月曜日まで3日間連続、朝から晩まで試験漬けの日々を過ごすなんて、ブログ作者にはもうできませんね。。。

というか、さいたま赤十字病院呼吸器内科ブログ作者が、医師国家試験を受験した当時は、医師国家試験の日程は、2日間連続でした。

2日間でも、非常に憂鬱だった国家試験。3日連続っていったら、どれだけ大変か。受験生の皆様、今までの勉強の結果を存分に発揮されてくださいね。

ちなみに、私よりもっと前に医師国家試験を受験された医師の皆様の中には、「1日」で終了された世代もいらっしゃるようです。

ホンノ数十年の間に、医師となるための必要な知識が「膨大」になって、医師国家試験だけをみても3倍の日程となったようです。

こんなに大変な国家試験ってほかにあるんでしょうか?もしご存知でしたらコメント欄で教えていただけましたら幸いです。また、海外の医師となるための試験も「3日間」なのでしょうか?もしくはもっと大変だったりして。。。

4月からさいたま赤十字病院で初期研修される皆様h、是非全員で医師国家試験合格されて、無事に私どもの病院で初期研修開始されることを祈っております!

あなたは誰ですか?アンケート投票受付中!!

毎月、テーマを決めて、さいたま赤十字病院呼吸器内科ブログ読者の皆様に協力していただき、
アンケートを行っております。

2010年2月のアンケートテーマは?あなたは誰ですか?です。

さいたま赤十字病院呼吸器内科ブログ読者の皆様はどのような方々なのか?を調査させていただいております。
これからも、読者の皆様にお越しいただけるようなブログにしていくためにもアンケートに是非ご協力ください!!
アンケート回答・投票は右側ガジェットから可能となっております。
複数の選択肢を選べるシステムです。また、回答の変更・訂正は適宜可能です。
今後ともさいたま赤十字病院呼吸器内科ブログをよろしくお願いいたします。

あなたは誰ですか?



2010年2月12日金曜日

さいたま赤十字病院で取得可能な専門医・認定医

さいたま赤十字病院公式WEB SITEに
「専門医(認定医)教育病院等学会の指定状況というのがありましたので、
さいたま赤十字病院呼吸器内科ブログでもご紹介させていただきます。

http://www.saitama-med.jrc.or.jp/iryou/shisetsu_gaiyo.html
(上記URLでさいたま赤十字病院公式WEB SITEにつながります)

専門医(認定医)教育病院等学会の指定状況
日本内科学会(内科専門医教育病院)
日本神経学会(教育施設)
日本小児科学会(専門医研修施設関連病院)
日本外科学会(専門医制度修練施設)
日本呼吸器学会(認定施設)←公式HPで外科系となっておりますが、もちろん内科系も取得可能です
日本呼吸器外科学会(専門医制度関連施設)
日本皮膚科学会(認定専門医研修施設)
日本産婦人科学会(卒後研修指導施設)
日本麻酔科学会(認定病院)
日本救急医学会(専門医指定施設)
日本病理学会(認定病院)
日本消化器外科学会(専門医修練施設)
日本消化器内視鏡学会(認定指導施設)
日本リウマチ学会(教育施設)
日本循環器学会(循環器専門医研修施設)
日本血液学会(研修施設)
日本小児循環器学会(小児循環器医修練施設群)
日本胸部外科学会(認定医認定制度関連施設)
日本整形外科学会(研修施設)
日本脳神経外科学会(専門医認定指定訓練施設)
日本泌尿器学会(専門医教育施設)
日本眼科学会(専門医制度研修医施設)
日本医学放射線学会(専門医修練機関 放射線診断)
日本集中治療学会(専門医研修施設)
日本臨床細胞学会(認定施設)
日本消化器病学会(関連施設)
日本呼吸器内視鏡学会(認定施設)
日本大腸肛門病学会(専門医修練施設)
日本感染症学会(認定研修施設)

結構な数の、専門医・認定医資格の取得が可能な施設となっていることがわかります。

ただし、医師にとって、もっとも大事な資格は「医師免許」です。
それ以外の学会の「専門医」や「認定医」はあるに越したことはありませんが、もっているから「エライ」とかそういうものでは無いとさいたま赤十字病院呼吸器内科ブログ作者は考えます。

ブログ作者は、認定医・専門医なんか「持っていない」その道のプロの医師に多数お会いしてきました。
だから、資格を「持っていること」そのものは何の意味も持たないのかもしれません。
ただし、資格が全く「無意味」といっているのではなく、その道のプロとなるための「努力」や「研鑽」、「勉強」をすることはとても大切なことかと思います。
だから、資格をとるプロセスはとても大事だと思いますし、専門医取得後も日々修行・研鑽をつまれているからこそ、その道のスペシャリストとなれるのではないかと思います。

さいたま赤十字病院呼吸器内科でも
 ・日本内科学会認定医・総合内科専門医
 ・日本呼吸器学会呼吸器専門医
 ・日本呼吸器内視鏡学会専門医
 ・日本感染症学会感染症専門医
 ・日本化学療法学会抗菌化学療法専門医

など、毎年取得される方がいらっしゃいますが、取得して「終了」ではなく、その後もその専門医たるに値する知識・経験・技術を磨いていってほしいと思います。

2010年2月11日木曜日

クロストリジウムディフィシル関連下痢症

患者さんの下痢症状と言えば、最近は「ノロウイルス」ですが、忘れてはならない原因に「クロストリジウムディフィシル関連下痢症」があります。

非常に典型的な、プレゼンテーションは?

入院中の患者さんで、なんらかの抗菌剤が使用されている状況での、激しい下痢症状。末梢血白血球数が15000以上と高値をしめしているなんてのがあります。

(勿論、白血球数は参考値ですよ)

そんなクロストリジウムディフィシル関連下痢症の診断をさいたま赤十字病院ではどのように行っているのか?

その答えが上記写真になります。

下痢症状の患者さんの「便」検体を最近検査室で処理して、上記の「クロストリジウムディフィシル」の毒素”A""B"を検出するキットを用いております。

ただし、感度があまり良くないと言われているため、1回「陰性」でも、クロストリジウムディフィシル関連下痢症を否定することはできません。疑ったら複数回便検体を提出することを推奨させていただいております。

上記写真で、右側が「陽性」の結果になります。陽性のものは、「青」いろに染まっているのが見て取れます。

日本ではまだまだ知名度が低い、「クロストリジウムディフィシル関連下痢症」ですが、欧米では猛威をふるっているところも有るようです。

binary toxinという第3の毒素を産生するタイプの”Clostridium difficile”があり、それによる院内感染での重篤な病態が知られております。

さいたま赤十字病院では、まだ問題になっていない「今」からクロストリジウムディフィシル関連下痢症のサーベイランスを初めていこうと院内感染対策に携わるスタッフで相談しております。

ちなみに、入院していない患者さんでも抗菌剤内服されている方々にはこの「クロストリジウムディフィシル関連下痢症」が発症する場合がありますので、抗菌剤を内服中に下痢症状の悪化がありましたら担当医のご相談くださいね。


2010年2月8日月曜日

さいたま赤十字病院呼吸器内科見学者募集中!!

もうそろそろ巷では、「卒業」のシーズンを迎えます。

学生の皆様は、もじどうりの「卒業」を迎えて、新たなステージに羽ばたいていく方々もいらっしゃることでしょう。
また、長年会社勤めをされて、「仕事を卒業」されて、自由な時間を楽しむ方々もいらっしゃるかもしれません。
また、望まない卒業もあるかもしれません。リストラにあって、卒業したくなくても会社を強制卒業させられたりとか。。。

まあ日本社会全体に「わかれ」の季節を感じさせるのが雪解けの時期となるのでしょうか?

「卒業」や「わかれ」のシーズンの先には「入学」や「出会い」のシーズンが待ち構えております。

さいたま赤十字病院にも毎年多数の初期研修医の皆様がいらっしゃいます。
本年4月からはナント8人もの初期研修医の皆様がいらっしゃる(予定)とお聞きしております。

また、さいたま赤十字病院呼吸器内科でも新たな先生方を迎えて、新体制での出発となる予定です。

これまでの良いところは変わらずに、新たな部分も取り入れてさらにレベルアップをはかった「さいたま赤十字病院呼吸器内科」をお見せできるのではないかと思います。

わたくしどもさいたま赤十字病院呼吸器内科では、毎年レジデント(後期研修医)の皆様を募集いたしております。
まだまだ知名度の低い病院の呼吸器内科のため、皆様に実際に来ていただいて私どもの診療を実際に見ていただくことが一番の「宣伝」になると思っております。

呼吸器内科を目指す、学生・初期研修医の皆様。ぜひさいたま赤十字病院呼吸器内科に見学にいらしてください!!

見学希望・お問い合わせは下記メールアドレスまで
      srcrespiro@gmail.com

2010年2月6日土曜日

ゾシン発売一周年記念講演会の発表内容

本日は、ゾシン発売1周年記念講演会でさいたま赤十字病院呼吸器内科ブログ作者も前座として
発表させていただきました。

せっかくなので、発表内容を本ブログにも記載させていただきます。

「PK/PD理論に基づく抗菌剤投与設計で越えられる『壁』越えられない『壁』」

・PK/PD理論を実践するために必要な抗菌剤投与設計を規定する因子
 
  • 14.5500mg
  • 100ml
  • 160120
  • 1
    138

  • 4.5g100ml
    1120146

特に、教科書やマニュアルで記載されていないのが?
 ・どのような溶解液で溶解するのか?と、1回投与時間です。とくに1回投与時間はPK/PD理論のなかで非常に重要な因子であるのに、記載のないモノが多く、ブログ作者は以前から問題視いたしております。1日総投与量と投与回数だけでは「ダメ」なのだとういうことを強調させていただきます。

・PK/PD理論のもたらしたもの

・古使


特に、グラム陰性桿菌の多剤耐性傾向が進む中で、このグループをターゲットとした抗菌剤の開発が遅れているようです。最適な投与設計に基づいた抗菌剤投与が「耐性菌抑制」に貢献するのであれば、これは非常に有意義なことだと思います(ただし、まだまだ議論の予知がありますが)

・PK/PD理論のみで全てがうまく行くのか?

  • PK/PD
  • PK/PD

・PK/PD理論に基づく抗菌剤投与設計の最適化のみでは越えられない「壁」
①解剖学的壁:膿胸症例でいくら最適な抗菌剤投与設計で抗菌化学療法を行っても、胸腔ドレナージを行わなければ、治療は困難!
②スペクトラムの壁:院内肺炎でゾシンを最適な抗菌剤投与設計により投与しても、原因菌がゾシンのカバーするスペクトラムに入っていなければ無効!提示させていただいたのは「レジオネラ肺炎」
③基礎疾患の壁:気管支拡張症で下気道に緑膿菌の定着した症例。いくら抗菌化学療法を施行しても、気管支拡張症で肺の既存構造が破壊された状態では完全な緑膿菌の除菌は困難。

・PK/PD理論に基づく抗菌剤投与設計の最適化+αで越えられるかもしれない「壁」

①MICの壁:MDRPによる肺炎症例。:抗菌剤投与設計最適化+3剤併用化学療法により、治療がうまくいった多剤耐性緑膿菌肺炎症例。:ゾシン+ハベカシン+グレースビット

ブレイクポイント・チェッカーボード法などで抗菌剤の選択を併用すれば、多剤耐性グラム陰性桿菌に、既存の抗菌剤で立ち向かうことができるかもしれない!!


・PK/PDに基づく抗菌剤投与設計の最適化だけでは全てうまく行くわけではない!


PK/PD


・Take Home Message

PK/PD

PK/PD


以上です。上記内容は、まだまだ発展途上の内容かもしれません。しかし、近い未来には「答え」が出てくる内容ではないかと思います。でも、多剤耐性菌の逆襲はもう「待ったなし」なのもこれまた事実です。

多剤耐性菌の逆襲に立ち向かうためには、「感染症診療の基本的考え方」を感染症診療に携わる全ての臨床家がみにつけなければいけないのではないかと思っております。


皆様のご意見・御批評などございましたら、コメント欄にお願いいたします!