2010年7月30日金曜日

結核は忘れたころにやってくる~


上記写真は、喀痰のチールニールセン染色の写真です。
どこに結核菌がいるかわかりますか?

「ただの市中肺炎だよね?」
という思い込みが思わぬ落とし穴だったりいたします。

常に「もしかして結核?」とアタマにおいておくと後で大変なことにならずにすむのかもしれません

とくに「肺結核」については、積極的に除外診断をする必要があります。
私ども呼吸器内科医でも、「非典型例」を多数拝見しております。
さいたま赤十字病院呼吸器内科ブログ作者なんかは、画像クイズで何回「肺結核」をハズしたことか・・・
皆様「結核は忘れたころにやってくる!」ですので常にアタマの片隅においておきましょうね






2010年7月24日土曜日

「経口補水液」という発想~OS-1



毎日、非常に暑い猛暑日が続く過酷な季節となりました。。。

特に、埼玉県は日本中でも「熱い」地域として有名です。

毎日、熱中症でお命を落とされる方々のニュースを拝見していると残念な気持ちになります。

自然現象や気候変動に完全に立ち向かうことは、人間には困難なのかもしれないなあ~とも思ってしまいます・・・

しかし、さいたま赤十字病院呼吸器内科ブログ作者も、医療従事者のひとりですので、なんにも提案しないのもイヤです。
なので熱中症対策のひとつとして上記写真の「OS-1」をご紹介させていただきます。

「経口補水液」という発想自体は、以前からありましたが手軽に利用できる「商品」として発売しているのは、ブログ作者は、この大塚製薬が発売している「OS-1」が初めてではないか?と思っております。

ラベルには下記の文章が書かれております
「オーエスワンは、電解質と糖質の配合バランスを考慮した経口補水液です。軽度から中等度の脱水状態の方の水・電解質を補給・維持するのに適した病者用食品です。感染性腸炎、感冒による下痢・嘔吐・発熱を伴なう脱水症状、高齢者の経口接種不足による脱水状態、過度の発汗による脱水状態に適しています。」

と記載されております。

同じ大塚製薬が発売している「ポカリスエット」とは電解質などの組成が異なるようです。

Na+ 50mEq/l K+ 20mEq/lなどなかなか電解質をそれなりの量配合されているようです。

ただし、「カリウム」がはいっているようなので、本当に極度の脱水状態や急性腎不全までいたっているような脱水症状。もともと腎機能の弱っている方々などは注意が必要でしょうか?

熱中症や脱水症状だと、すぐに「点滴」と発想してしまう皆様も多いかもしれませんが、ある程度までの病状であれば、経口水分摂取でなんとかなる場合もあるかと思います。

点滴は、静脈などの血管に直接輸液をいれる方法のため、「痛み」を伴いますし、気をつけていても「バイキン」が入ってしまい「菌血症・敗血症」などになってしまうことも稀にはありえます。

「熱中症・脱水症」では、それなりの重傷度の方々にはもちろん早めの輸液療法が必要かと思いますが、軽症レベルの方々なら「OS-1」のような「経口補水液」を利用するのもひとつの手かと思います。

ただ、残念ながら現在各地の薬局で「品不足」となっているようです。

そんなに難しくなく自宅で似たようなものを作成することもできます。
水に食塩と砂糖を溶かすだけですからね・・・
(作り方は検索サイトで「経口補水液」”WHO dehydration”などで調べると多数みつかります)

水+塩+砂糖 で作るWHO solusionは「カリウム」がはいっていないので、より使用しやすいかもしれません(味はそれほどおいしくないのですが・・・贅沢言っていられないときもありますよね)

まだまだ暑~い夏が続きますが、いろいろな知恵と工夫でなんとかのりきってください!

2010年7月23日金曜日

カウンター50000突破!ありがとうございます

さいたま赤十字病院呼吸器内科ブログ読者の皆様のおかげで

この度、カウンターが50000を突破いたしました!

2009年10月にカウンター設置させてからのカウント開始ですので、それまでの過去3年間

も含めると、本当に多くの皆様にお越しいただいていることを実感しております。

これからも末永くさいたま赤十字病院呼吸器内科ブログの閲覧をよろしくお願い致します。

2010年7月18日日曜日

何の花かな?

花の写真です

何と言う植物の花でしょうか?

ヒント〜夏野菜

ファミレスのサラダバーで活躍中かと思います

観察眼を養うことも医療従事者の大切な能力ですね

2010年7月17日土曜日

豚さんのウラの顔

昔から蚊取り線香の容器?と言えば豚の陶器が有名なのですが、実際に使った経験がある方々は少ないのでは無いでしょうか?

豚の裏側はどうなってるのか?

以前ブログ作者は見てみたいと思いつつ見る機会が有りませんでした

今回うまく写真が撮れましたので大公開です!

まあ予想通りでしょうか?

2010年7月10日土曜日

夏と言えば…

日本の夏の風物詩のひとつが蚊取り線香かと思います

除虫菊という菊から蚊取り線香が作られると聞いた事が有りますが今でもかわらないのでしょうか?
最近では火を使う蚊取り線香から液体やチュッと噴霧するタイプのものに変わってきてますから蚊取り線香を見かけることも少なくなりましたね

蚊が媒介する病気で世界中で一番頻度が多く、注意しなければいけないのは『マラリア』でしょうか?

東南アジアなどでは『デング熱』なんかも注意が必要ですかね〜

日本では日本脳炎が有名かと思いますが、ワクチン接種などいろいろと対策が必要かと思います

血を吸われてカユイだけでも大変なのに蚊から病気までもらってしまうのは勘弁して欲しいですね

2010年7月3日土曜日

EBICって何?

ひとつ前のブログ記事で”EBIC”という言葉が出てまいりましたが、

さいたま赤十字病院呼吸器内科ブログでは初めて登場した言葉でしょうか?

”EBIC"というのは、Ebivence-Based Infection Controlの略称のようです。

詳細は下記「NPO法人EBIC研究会」のWEB SITEをご参照ください! 

http://www.ebic.jp/

さいたま赤十字病院呼吸器内科ブログ作者は、よくわからないまま今回が初めて参加っせていただきましたEBICセミナー。

興味があるかどうかというよりも、必要に迫られてある意味「させられている」方々も多いかもしれない感染制御の仕事。。。

でも、感染制御のお仕事もやりがいのある仕事なので、ハマルとなかなか楽しいものです。

EBIC研究会をしったきっかけは、多摩感染症セミナーで講師をされている佐竹先生が宣伝されていたからという理由でした

ぼちぼち感染制御のお仕事ももう少し頑張らなければいけないと思いつつ勉強させていただいております

勉強した内容を、どのように患者さんやスタッフに「還元」していくのか?
そこら辺は、ただ単に「勉強」しただけではうまくいかない自分の「知恵」と「努力」が必要なことかな?と思いつつなかなかうまくいかないところでもあります・・・

マネをすることは勉強の基本事項であるとは思いますが、全く忠実に「再現」することが必ずしも「良い」ことであるかといえばそうではないことも多々あるのが世の常です。

他の医療機関が行っていることや、各種マニュアル、ガイドラインをただ単に「マネる」ことはひとつの方法ではあります。しかし、そこら辺を各医療機関の実情に合うように「変化」を持たせることも必要なんだな~ということをあらためて認識いたしました。

自分の医療機関にあったものにアレンジして「感染制御」を行うチカラを養うことが求められているのでしょうね~

第12回EBICセミナー

今日から明日まで、永田町の砂防会館で開催されている、

第12回EBICセミナーに参加させていただいております

感染制御関係の勉強会ですが、とても広い会場いっぱいに勉強熱心な皆様がいらっしゃりとても驚きました

こういった勉強会で学んだ事をどうやって臨床現場に還元していけるかが大切になります

そこら辺のことも考えつつ2日間修行しようかと思います