万有製薬が日本で「ダプトマイシン」の製造販売承認申請されたようです。
http://www.banyu.co.jp/content/corporate/newsroom/2010/research_0827.html
(上記URLで万有製薬ニュースルームサイトに接続します)
さいたま赤十字病院をはじめ、”MRSA”感染症の診療で大変困っている医療機関は非常に多いのではないかと思います。
特に、近年MRSAのVCMに対するMICが”2”の株の治療が問題となっております。
VCMのMICが2以上のMRSA菌血症、感染性心内膜炎や脊椎炎などの長期にわたる治療期間が必要なMRSA感染症の最適な治療薬が無くて困っている方々が多かったのではないかと思います。
こういった治療に難渋するVCMが聞きにくいMRSA感染症(主には血流感染症)に対する治療薬として日本でも早期導入が期待されていた薬剤がこの「ダプトマイシン」です。
是非なるべく早い時期に使用可能となることを切望いたします。
どのような薬剤も、しっかりとした「適応」を吟味して使用することが大切です。
いくらVCMが効きにくいMRSA感染症にダプトマイシンが有効であるといっても、乱用されたのではすぐに「耐性」を取られてしまうのかもしれません。。。
本当に必要な状況は、VCMに対するMIC2以上のMRSA菌血症、感染性心内膜炎、骨髄炎などではないかと思います。
(治療期間が短いものは現状でもリネゾリドなどで治療可能だったりします:例MRSA人工呼吸器関連肺炎など)
「ダプトマイシン」は大切なVCMで治療に難渋するMRSA感染症治療薬です。
日本で使用可能となっても乱用はせずに、しっかりとした細菌学的検査結果に基づいた治療を心がけたいですね。
さいたま赤十字病院呼吸器内科のブログです. 呼吸器疾患のことや,医療問題・社会問題など様々な内容のブログにしていきます.リンクフリーです。TOPページへは、下の方にある「ホーム」をクリックしてください!
2010年8月28日土曜日
2010年8月26日木曜日
第5回さいたま感染症勉強会のご案内
正式な案内状が届きましたので、さいたま赤十字病院呼吸器内科ブログ読者の皆さまにも
お知らせさせて頂きます。
さいたま市周辺エリアの初期研修医,レジデント,感染症に興味のある医師・薬
剤師・検査技師など医療従事者を対象に、感染症の診断と治療の基礎知識を学ん
で頂く機会として≪第5回さいたま感染症勉強会≫を開催させていただきます。
日常診療でしばしば見かける病態について、症例を通してみんなで勉強していく“肩のこ
らない”会にしたいと考えております。議論の内容は“初期研修医が十分ついてくる事がで
きる”レベルに設定いたします。また、毎回テーマごとに感染症のプロをお招きし、コメン
トと総括をお願いする予定です。
第5回は「尿路感染症・ウロセプシス」をテーマに、教育講演と2題の症例検討を行いま
す。コメンテーターは、帝京大学医学部内科学講座(感染症)講師 松永 直久 先生にお
願いしました。
松永 直久先生の第一回目の講義は大変好評でした。今回も非常に分かりやすく、明日
からの臨床に生かせるようなためになる話をしていただく予定です。ご多忙とは存じます
が、ぜひご参加下さいます様、宜しくお願い申し上げます。
5回当番幹事 横浜市立市民病院
佐藤 亮
ケイタイゴング参加のため携帯電話をご持参ください
(携帯電話がなくても聴講は可能ですが選択枝の回答には参加できません)
記
日時:平成22年9月6日(月)18:50~21:50
場所:大日本住友製薬(株)埼玉支店 7階会議室
さいたま市大宮区宮町2-35 大宮MTビル7階
048-649-7011(大日本住友製薬 埼玉支店)
会費:1000円
会場設営の都合上出欠返信メールを、大日本住友製薬株式会社 埼玉支店 浜田 晋治 宛
shinji-hamada@ds-pharma.co.jp までお願い致します。
共催:さいたま感染症勉強会
大日本住友製薬株式会社
幹事:讃井 將満(東京慈恵会医科大学)
小田 智三(さいたま赤十字病院)
大宜見 力(国立成育医療センター)
佐藤 亮(横浜市立市民病院)
石岡 春彦(自治医科大学附属さいたま医療センター)
当日は軽食をご用意しております
~プログラム~
【製品紹介】 18:50~19:00 メロペン、アムビゾーム
大日本住友製薬株式会社
ケータイゴング説明
当番幹事挨拶:佐藤 亮(横浜市立市民病院)
テーマ「尿路感染症・ウロセプシス」
【症例検討会】
コメンテーター:帝京大学医学部内科学講座(感染症)講師 松永 直久 先生
症例① 19:00~19:50
座長:自治医科大学附属さいたま医療センター 石岡 春彦 先生
自治医科大学附属さいたま医療センター 榎本 真也 先生
症例② 19:50~20:40
座長:東京慈恵会医科大学 麻酔科 集中治療部 准教授 讃井 將満 先生
「下腿アンプテーション後に発熱した70歳男性」
東京慈恵会医科大学 感染制御部 保科 斉生 先生
~ 休 憩 (10分間) ~
【教育講演】
20:50~21:50
座長:横浜市立市民病院
佐藤 亮 先生
「迷いを晴らしたい~尿路感染症へのアプローチ~」
演者:帝京大学医学部附属病院感染制御部
帝京大学医学部内科学講座(感染症)講師
松永 直久 先生
以上です。
外来でも入院でも非常に遭遇する機会の多い「尿路感染症」
臨床医であれば、おそらく遭遇しない方のほうが少ないと思われる疾患ですね。
でも基本的な考え方を勉強する機会は実は少なかったりするのではないでしょうか?
この機会に是非尿路感染症の勉強を皆さまと一緒にできましたら幸いです。
お知らせさせて頂きます。
第5回 さいたま感染症勉強会
さいたま市周辺エリアの初期研修医,レジデント,感染症に興味のある医師・薬
剤師・検査技師など医療従事者を対象に、感染症の診断と治療の基礎知識を学ん
で頂く機会として≪第5回さいたま感染症勉強会≫を開催させていただきます。
日常診療でしばしば見かける病態について、症例を通してみんなで勉強していく“肩のこ
らない”会にしたいと考えております。議論の内容は“初期研修医が十分ついてくる事がで
きる”レベルに設定いたします。また、毎回テーマごとに感染症のプロをお招きし、コメン
トと総括をお願いする予定です。
第5回は「尿路感染症・ウロセプシス」をテーマに、教育講演と2題の症例検討を行いま
す。コメンテーターは、帝京大学医学部内科学講座(感染症)講師 松永 直久 先生にお
願いしました。
松永 直久先生の第一回目の講義は大変好評でした。今回も非常に分かりやすく、明日
からの臨床に生かせるようなためになる話をしていただく予定です。ご多忙とは存じます
が、ぜひご参加下さいます様、宜しくお願い申し上げます。
5回当番幹事 横浜市立市民病院
佐藤 亮
ケイタイゴング参加のため携帯電話をご持参ください
(携帯電話がなくても聴講は可能ですが選択枝の回答には参加できません)
記
日時:平成22年9月6日(月)18:50~21:50
場所:大日本住友製薬(株)埼玉支店 7階会議室
さいたま市大宮区宮町2-35 大宮MTビル7階
048-649-7011(大日本住友製薬 埼玉支店)
会費:1000円
会場設営の都合上出欠返信メールを、大日本住友製薬株式会社 埼玉支店 浜田 晋治 宛
shinji-hamada@ds-pharma.co.jp までお願い致します。
共催:さいたま感染症勉強会
大日本住友製薬株式会社
幹事:讃井 將満(東京慈恵会医科大学)
小田 智三(さいたま赤十字病院)
大宜見 力(国立成育医療センター)
佐藤 亮(横浜市立市民病院)
石岡 春彦(自治医科大学附属さいたま医療センター)
当日は軽食をご用意しております
~プログラム~
【製品紹介】 18:50~19:00 メロペン、アムビゾーム
大日本住友製薬株式会社
ケータイゴング説明
当番幹事挨拶:佐藤 亮(横浜市立市民病院)
テーマ「尿路感染症・ウロセプシス」
【症例検討会】
コメンテーター:帝京大学医学部内科学講座(感染症)講師 松永 直久 先生
症例① 19:00~19:50
座長:自治医科大学附属さいたま医療センター 石岡 春彦 先生
自治医科大学附属さいたま医療センター 榎本 真也 先生
症例② 19:50~20:40
座長:東京慈恵会医科大学 麻酔科 集中治療部 准教授 讃井 將満 先生
「下腿アンプテーション後に発熱した70歳男性」
東京慈恵会医科大学 感染制御部 保科 斉生 先生
~ 休 憩 (10分間) ~
【教育講演】
20:50~21:50
座長:横浜市立市民病院
佐藤 亮 先生
「迷いを晴らしたい~尿路感染症へのアプローチ~」
演者:帝京大学医学部附属病院感染制御部
帝京大学医学部内科学講座(感染症)講師
松永 直久 先生
以上です。
外来でも入院でも非常に遭遇する機会の多い「尿路感染症」
臨床医であれば、おそらく遭遇しない方のほうが少ないと思われる疾患ですね。
でも基本的な考え方を勉強する機会は実は少なかったりするのではないでしょうか?
この機会に是非尿路感染症の勉強を皆さまと一緒にできましたら幸いです。
2010年8月19日木曜日
しろくま
ブログ作者は暑い夏をのりきるためにいろいろなアイスを食べて研究を重ねております
そんな研究のなかでたどり着いたのが『しろくま』です
九州地方で作られているようですがムチャクチャおいしいアイスです
まだまだ暑い夏が続きますが美味しいアイスでも食べて楽しく過ごしましょう!
2010年8月18日水曜日
耐性菌は抗菌薬使わなければ出現しない~
「抗生物質が効かないスーパー耐性菌・・・」こういったニュースはこれまでもいろいろとありました。
これまでニュースに登場することがあった抗菌薬「耐性菌」はどのようなものだったのか?
”MRSA”(メチシリン耐性黄色ブドウ球菌)、”VRE"(バンコマイシン耐性腸球菌)、”セラチア”、”多剤耐性緑膿菌”(MDRP)などなどです。
これらに共通するキーワードが”院内感染症”ということになるかと思います。
(近年”CA-MRSA”という市中感染症でのMRSAもありますが・・・)
これらの菌種は、病院や療養施設などの医療機関と縁の無い方々には、ほとんど影響しないものと考えられます。逆に、なんらかの基礎疾患があったり、病院や医療機関に入院・通院歴があったり、抗生物質を使用された経験があったり・・・そういった方々に感染症を引き起こす可能性がある耐性菌になります。なので「院内感染症」という表現がされる場合が多いのかと思います。
要は元気な方々には、あまり問題となりにくい細菌であると言えるかもしれません。
それに対して、”大腸菌”、”肺炎桿菌”という菌種は、病院とは普段縁のない方々にも感染症を来す可能性のある病原菌です。「院内感染症」に対して、広く市中で発症する可能性があることから「市中感染症」という言葉で表現することが多いかと思います。
例えば、「膀胱炎」などの尿路感染症。市中感染症として発症した尿路感染症の原因菌の多くは「大腸菌」です。
さいたま赤十字病院で、血液培養から検出されてくる、「グラム陰性桿菌」のなかで最も検出頻度の多い菌もこの「大腸菌」です。(二番目が肺炎桿菌・・・)
前回のブログ記事で、ご紹介させていただきました”NDM-1”というβ-ラクタム系抗菌薬を分解する酵素を産生する菌種は、この「市中感染症」を来す可能性がある「肺炎桿菌」と「大腸菌」であったため、その影響力がなんとなくご理解いただけるのかな?と思っております。
ただし、日本で”NDM-1”という酵素を産生する「大腸菌」や「肺炎桿菌」が検出されたというわけではありません。
現時点で、日本国内ではまだ報告されていないのではないかと思います。
「大腸菌」や「肺炎桿菌」の抗菌薬耐性遺伝子は、何も”NDM-1”だけではありません。
すでに日本でもある程度広まってしまっている”ESBL”というβ-ラクタム系抗菌薬を分解する酵素を産生する「大腸菌」「肺炎桿菌」がジワジワとアジア諸国や日本中にも広まっているようです(詳しい方教えてください。)
しかし、日本で検出される「大腸菌」や「肺炎桿菌」の多くは日本で通常使用されている抗菌薬で治療可能な菌種がまだまだ多いのではないかと思います(ここら辺は地域差があるかもしれませんが)。
いろいろと異論があるところかもしれませんが、
「耐性菌は抗菌薬を使わなければ出現しない」
とブログ作者は思っております。
要は「種保存の法則」を「細菌」に適応すれば、理解可能かと思います。
細菌は「抗菌薬」という自分たちの生存を脅かすものに対して、なんとかするためにいろいろな抗菌薬から自分たちの身を守る「術」を獲得しているのです。
だから「抗菌薬」にさらされればさらされるほど「耐性菌」は進化していくのかと思っております。
むやみに「抗菌薬」をヒトが使用し続けた結果として多くの抗菌薬が効きにくい「スーパー耐性菌」なんかを産み出したのでしょう。
人類の「自業自得」と言えなくもないのが「耐性菌問題」なのかもしれません。
マスコミの皆様などがセンセーショナルに「耐性菌」報道をすることは、無用な不安を煽るだけというご意見もありますが、ブログ作者は「耐性菌コワイ」と皆様が思っていただけることは実は必要なことだと考えております。
これまでニュースに登場することがあった抗菌薬「耐性菌」はどのようなものだったのか?
”MRSA”(メチシリン耐性黄色ブドウ球菌)、”VRE"(バンコマイシン耐性腸球菌)、”セラチア”、”多剤耐性緑膿菌”(MDRP)などなどです。
これらに共通するキーワードが”院内感染症”ということになるかと思います。
(近年”CA-MRSA”という市中感染症でのMRSAもありますが・・・)
これらの菌種は、病院や療養施設などの医療機関と縁の無い方々には、ほとんど影響しないものと考えられます。逆に、なんらかの基礎疾患があったり、病院や医療機関に入院・通院歴があったり、抗生物質を使用された経験があったり・・・そういった方々に感染症を引き起こす可能性がある耐性菌になります。なので「院内感染症」という表現がされる場合が多いのかと思います。
要は元気な方々には、あまり問題となりにくい細菌であると言えるかもしれません。
それに対して、”大腸菌”、”肺炎桿菌”という菌種は、病院とは普段縁のない方々にも感染症を来す可能性のある病原菌です。「院内感染症」に対して、広く市中で発症する可能性があることから「市中感染症」という言葉で表現することが多いかと思います。
例えば、「膀胱炎」などの尿路感染症。市中感染症として発症した尿路感染症の原因菌の多くは「大腸菌」です。
さいたま赤十字病院で、血液培養から検出されてくる、「グラム陰性桿菌」のなかで最も検出頻度の多い菌もこの「大腸菌」です。(二番目が肺炎桿菌・・・)
前回のブログ記事で、ご紹介させていただきました”NDM-1”というβ-ラクタム系抗菌薬を分解する酵素を産生する菌種は、この「市中感染症」を来す可能性がある「肺炎桿菌」と「大腸菌」であったため、その影響力がなんとなくご理解いただけるのかな?と思っております。
ただし、日本で”NDM-1”という酵素を産生する「大腸菌」や「肺炎桿菌」が検出されたというわけではありません。
現時点で、日本国内ではまだ報告されていないのではないかと思います。
「大腸菌」や「肺炎桿菌」の抗菌薬耐性遺伝子は、何も”NDM-1”だけではありません。
すでに日本でもある程度広まってしまっている”ESBL”というβ-ラクタム系抗菌薬を分解する酵素を産生する「大腸菌」「肺炎桿菌」がジワジワとアジア諸国や日本中にも広まっているようです(詳しい方教えてください。)
しかし、日本で検出される「大腸菌」や「肺炎桿菌」の多くは日本で通常使用されている抗菌薬で治療可能な菌種がまだまだ多いのではないかと思います(ここら辺は地域差があるかもしれませんが)。
いろいろと異論があるところかもしれませんが、
「耐性菌は抗菌薬を使わなければ出現しない」
とブログ作者は思っております。
要は「種保存の法則」を「細菌」に適応すれば、理解可能かと思います。
細菌は「抗菌薬」という自分たちの生存を脅かすものに対して、なんとかするためにいろいろな抗菌薬から自分たちの身を守る「術」を獲得しているのです。
だから「抗菌薬」にさらされればさらされるほど「耐性菌」は進化していくのかと思っております。
むやみに「抗菌薬」をヒトが使用し続けた結果として多くの抗菌薬が効きにくい「スーパー耐性菌」なんかを産み出したのでしょう。
人類の「自業自得」と言えなくもないのが「耐性菌問題」なのかもしれません。
マスコミの皆様などがセンセーショナルに「耐性菌」報道をすることは、無用な不安を煽るだけというご意見もありますが、ブログ作者は「耐性菌コワイ」と皆様が思っていただけることは実は必要なことだと考えております。
「抗菌薬耐性菌コワイ」
↓
「どうする?」
↓
「耐性菌は抗菌薬使わなければ出現しない」
↓
「じゃあ抗菌薬(本当に必要なとき以外は)使わなければイイジャン!」
という発想になっていただければ幸いです。
さいたま赤十字病院呼吸器内科ブログ作者は「呼吸器内科外来」をやらせていただいております。
最近は以前ほどではありませんが、感冒様症状などで、患者さんの側から
「先生!カゼ早く治したいから抗生物質とか『強い薬』処方してくださいよ~」
などと、医師に「抗菌薬」の処方を要求してくる患者さんがまだまだいらっしゃいます。
「耐性菌は抗菌薬使わなければ出現しない!」ということを是非ご理解いただき、
「抗菌薬」「抗生物質」は医師が本当に必要と判断した場合のみに処方させていただく薬剤であることを覚えておいてください!
2010年8月15日日曜日
輸入したくないもの・・・海外旅行者要注意!NDM-1:あらたな耐性菌のお話
夏休みは、海外旅行に行かれるヒトも多数いらっしゃるのではないでしょうか?
どちらの国に行かれるにしても、一般的に健康管理が大切であることはご理解されているのではないかと思います。
これまでは、海外旅行後の感染症というと?「マラリア」とか「チフス」、「デング熱」など、その地域特有の病原体による感染症を考慮する場合が多かったのではないかと思います。
しかし、近年一般的な病原体による感染症、例えば「肺炎」「尿路感染症」などでも海外旅行後の患者さんについては抗菌薬の選択などで十分注意することが必要な時代となってしまっているようです。
昨年KPC:Klebsiella pnumoniae carbapenemaseというカルバペネムまで分解してしまう酵素を産生するクレブシエラという菌があることをご紹介いたしました。(幸い日本ではまだそれほど問題になっておりませんが)
「クレブシエラはオソロシイ」
http://srcrespiro.blogspot.com/2009/06/blog-post_15.html
今度は、NDM-1:New Delhi metallo-β-lactamase 1というあらたなキーワードの登場です。。。
”Drug resistant 'superbug' found in hospitals in London and Nottingham"
http://www.dailymail.co.uk/health/article-1302432/Drug-resistant-NDM-1-superbug-London-Nottingham-hospitals.html
上記WEB SITEによると、インド、パキスタンからイギリスへの帰国者でNDM-1というメタロβラクタマーゼ産性する「大腸菌」「肺炎桿菌」がみつかっているようです。
カルバペネム系を含むほとんど全ての抗菌剤に耐性という、オソロシイ菌で、しかも「プラスミド」上にNDM-1遺伝子が存在するため、菌種の壁を超えて、このNDM-1遺伝子が広まってしまうことが脅威になるというようなことが書いてあるようです。
また、こういった耐性菌が英国に持ち込まれる背景に、「メディカルツーリズム」と言われる、英国以外の地域に渡航しての侵襲的医療行為があるのではないか?ということも示唆されています。
こういった「耐性菌」と戦うためにあらたな抗菌剤の開発が必要ですね・・・
とはさいたま赤十字病院呼吸器内科ブログ作者は、結論付けたくありません。
もちろん、新たな耐性菌の脅威に対して、それに対抗可能な抗菌剤の開発は必要かと思います。
アジアの諸国でこういった「耐性菌」が出現→拡大していく背景には、「抗菌薬」を使用せざる負えない社会状況・衛生状態があるのではないかと推測いたします。
こういった地域では、「医療のレベルアップ」、「新たな抗菌剤開発」といった対策よりも、
「キレイで衛生的な飲み水の安定的な確保」
「下水道、下水処理場を整備して、川の水をキレイにする」
「食料の安定的供給よる栄養状態の改善」
などの対策のほうがよっぽど役に立つのではないかと思います。
医療従事者の視点からは、このあらたな”プラスミド”上の耐性遺伝子”NDM-1”の存在を認知すること。
現在のところ、”Escherichia coli” ”Klebsiella pnumoniae”で確認されていること。
Escherichia coliやKlebsiella pnumoniaeによる、尿路感染症、肺炎、敗血症、胆道感染症などが、海外渡航歴にある患者さんに発生したときは、「万が一にはNDM-1産生菌によることもあるのかな・・・」と頭の片隅においておくこと。
とくにキーワード「メディカルツーリズム」も要注意です・・・
(近年日本からのアジア各国への医療目的の渡航もあるとおききしております)
取り急ぎできることはそういったことでしょうか?
アジア諸国からの帰国者に限らず、海外渡航歴のある患者さんでは、旅行者に特殊な感染症だけに注目するのではなく、一般的な「肺炎」「尿路感染症」「敗血症」などの病態でも、治療薬の選択に注意しなければならない時代となってしまったのかもしれませんね。
どちらの国に行かれるにしても、一般的に健康管理が大切であることはご理解されているのではないかと思います。
これまでは、海外旅行後の感染症というと?「マラリア」とか「チフス」、「デング熱」など、その地域特有の病原体による感染症を考慮する場合が多かったのではないかと思います。
しかし、近年一般的な病原体による感染症、例えば「肺炎」「尿路感染症」などでも海外旅行後の患者さんについては抗菌薬の選択などで十分注意することが必要な時代となってしまっているようです。
昨年KPC:Klebsiella pnumoniae carbapenemaseというカルバペネムまで分解してしまう酵素を産生するクレブシエラという菌があることをご紹介いたしました。(幸い日本ではまだそれほど問題になっておりませんが)
「クレブシエラはオソロシイ」
http://srcrespiro.blogspot.com/2009/06/blog-post_15.html
今度は、NDM-1:New Delhi metallo-β-lactamase 1というあらたなキーワードの登場です。。。
”Drug resistant 'superbug' found in hospitals in London and Nottingham"
http://www.dailymail.co.uk/health/article-1302432/Drug-resistant-NDM-1-superbug-London-Nottingham-hospitals.html
上記WEB SITEによると、インド、パキスタンからイギリスへの帰国者でNDM-1というメタロβラクタマーゼ産性する「大腸菌」「肺炎桿菌」がみつかっているようです。
カルバペネム系を含むほとんど全ての抗菌剤に耐性という、オソロシイ菌で、しかも「プラスミド」上にNDM-1遺伝子が存在するため、菌種の壁を超えて、このNDM-1遺伝子が広まってしまうことが脅威になるというようなことが書いてあるようです。
また、こういった耐性菌が英国に持ち込まれる背景に、「メディカルツーリズム」と言われる、英国以外の地域に渡航しての侵襲的医療行為があるのではないか?ということも示唆されています。
こういった「耐性菌」と戦うためにあらたな抗菌剤の開発が必要ですね・・・
とはさいたま赤十字病院呼吸器内科ブログ作者は、結論付けたくありません。
もちろん、新たな耐性菌の脅威に対して、それに対抗可能な抗菌剤の開発は必要かと思います。
アジアの諸国でこういった「耐性菌」が出現→拡大していく背景には、「抗菌薬」を使用せざる負えない社会状況・衛生状態があるのではないかと推測いたします。
こういった地域では、「医療のレベルアップ」、「新たな抗菌剤開発」といった対策よりも、
「キレイで衛生的な飲み水の安定的な確保」
「下水道、下水処理場を整備して、川の水をキレイにする」
「食料の安定的供給よる栄養状態の改善」
などの対策のほうがよっぽど役に立つのではないかと思います。
医療従事者の視点からは、このあらたな”プラスミド”上の耐性遺伝子”NDM-1”の存在を認知すること。
現在のところ、”Escherichia coli” ”Klebsiella pnumoniae”で確認されていること。
Escherichia coliやKlebsiella pnumoniaeによる、尿路感染症、肺炎、敗血症、胆道感染症などが、海外渡航歴にある患者さんに発生したときは、「万が一にはNDM-1産生菌によることもあるのかな・・・」と頭の片隅においておくこと。
とくにキーワード「メディカルツーリズム」も要注意です・・・
(近年日本からのアジア各国への医療目的の渡航もあるとおききしております)
取り急ぎできることはそういったことでしょうか?
アジア諸国からの帰国者に限らず、海外渡航歴のある患者さんでは、旅行者に特殊な感染症だけに注目するのではなく、一般的な「肺炎」「尿路感染症」「敗血症」などの病態でも、治療薬の選択に注意しなければならない時代となってしまったのかもしれませんね。
2010年8月11日水曜日
血液培養採取したのはいいけれど・・・
さいたま赤十字病院に私・本ブログ作者が赴任して6年目となります。
さいたま赤十字病院で働き始めた当初、さいたま赤十字病院全体の血液培養採取セット数は・・・
おおよそ月間100~150セット程度で推移していました。
血液培養採取せずに、抗菌剤投与などは日常茶飯事でしたし、”血培2セット採取”なんていうのは夢のまた夢という感じでした・・・
そんななかでも、「なんとかしなくては」という意識のある一部の医師・診療科の先生方が孤軍奮闘して血培2セット採取をされておりましたが、病院全体に広まる気配は感じられませんでした・・・
ブログ作者は、「どうしたものかな?」と思いつつ、とりあえず、最初の2年間はじっくりと「感染症診療の基本的考え方」を院内のスタッフの皆様に啓発していく活動を続けておりました。
感染症診療の基本的考え方がある程度、内科系の先生方、研修医・レジデントの皆様に浸透しつつあるかな?と考えたところで、次のターゲットを「看護師」の皆様といたしました。
さいたま赤十字病院では、血液培養を実際に採取していただくのは、看護師の皆様となるため、看護師の方々にご理解・協力をいただけなければ「血培2セット!」と言っても、言うだけで終わってしまうと感じたからです。
また、看護師の皆様への血培教育については、優秀なICNの協力がいただけたのも大きかったと思います。
看護師の皆様に、「血液培養」の講義をさせていただき、なぜ”2セット4本”採取が必要なのか?について十分な理解を頂いた上で、実際の血液培養採取方法を自作ビデオで見ていただくことを繰り返しました。
(血培採取方法ビデオは、当時さいたま赤十字病院呼吸器内科で働いていた志の高いスタッフの皆様のご協力でスバラシイものができております)
ここまでの綿密な下準備に、約2年ついやしました。
そして、ある日突然「今日から血液培養は2セット4本をスタンダードに!」としてしまいました^^
それからはイッキに「抗菌剤投与前に血培2セット4本採取」という、さいたま赤十字病院の血培文化が浸透していき、お陰さまで2010年7月は月間500セットを越えるまでの血液培養採取数となりました。
突然の「血培業務負荷が」増えたのに、文句ひとつ言わずに日々頑張っていただいた細菌検査室スタッフの皆様には、本当に感謝いたしております。
ここまでは、ただの自慢話になってしまいましたが・・・
じつは、血液培養検査は、”2セット4本”採取がつづけば、いろいろと嬉しい?問題が生じてくるのです。
血液培養では菌が「生えた」のに、菌種の「同定」が困難な菌がしばしば見つかってくるのです・・・
血液培養の検体数が増えれば増えるほど、この”UNKNOWN"な菌の検出問題が全面にでてくるようになります。
あいては「血液培養」から検出されてきた菌です。起因菌である可能性がむちゃくちゃ高いにもかかわらず、「犯人」が誰かわからない・・・こんな恐怖はなかなか経験できませんね(したくもないですが)
戦っている相手=菌種同定困難な菌:をターゲットにして治療することの「イヤ」な感じは経験してみないとわからないかもしれません・・・
では菌種同定困難な菌を同定する方法はあるのか?
じつは、大学病院や感染症研究所、一部の民間検査機関に菌株を送付させていただき、「遺伝子同定」という手法を用いると菌種の同定が可能なのです。
ただし、「手間」と「時間」と「お金」がかかる(らしい)のですが、さいたま赤十字病院では、これは絶対に同定していただかなくては・・・という場合には上記のような施設に菌株を送付して同定していただいております。
患者さんの診療内容に非常に影響する「菌種同定」という検査が、健康保険を使ってひろく一般的に実施できていない状況は、あまりよろしい状況ではないのではないか?と常々考えております。
考えている暇あったら、なんとかしろ!と怒られてしまうかもしれませんが、なかなかさいたま赤十字病院呼吸器内科ブログ作者ひとりのチカラではムズカシイので、こういったことを多くの医療従事者の皆様が機会あるごとに声を上げていただくと、未来には良い方向に向かうのかもしれませんね。
そんなことを以前思い知ったのが、カプノサイトファーガによる敗血症の症例でした・・・
さいたま赤十字病院では、ブログ作者が赴任して以降、2症例Capnocytophaga canimorsus敗血症を経験いたしております。
血液培養をまずは採取することが大事なわかですが(これがないと診断そのものがまず困難)、血液培養が陽性となったにもかかわらず、分離培養そのものがまず困難だったり、分離培養できても同定の段階で?となってしまったりするのがこのCapnocytophaga canimorsusだったりします。
http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou18/capnocytophaga.html#06
上記厚生労働省のWEB SITEもご参照ください。
上記サイト内の症例数はおそらく、実際の症例数のほんの一握りなのではないかと思っております。
「血液培養」の段階で、そもそも血液培養がなされずに闇に葬られていった症例・・・
せっかく「血液培養」がなされていても、菌種同定の段階で闇に葬られた症例・・・
また、動物咬傷後の抗菌剤投与により血液培養採取にもかかわらず菌検出困難であった症例・・・
さいたま赤十字病院の症例のように、しっかりとした診断がついても、保健所届出疾患ではないため届け出ていない症例などなど・・・
こういったものを合わせれば、かなりの症例数になるのではないかな?と推定しております。
近年、どこの医療機関でも、「血液培養」採取そのものはできるようになっているのではないか?と思っております。
血液培養採取が「あたりまえ」となった次のステップが、検出結果の適正な判断・解釈かと思われます。
そこら辺の血液培養結果を適正にチェックして主治医グループに還元していくシステムが皆様の医療機関にはしっかりとあるでしょうか?
血液培養から「〇〇菌が検出されました!」とだけ報告されて、あとのフォローがなされているのでしょうか?
ここら辺が次の日本の感染症診療レベルアップのポイントかな?と思っております。
さいたま赤十字病院で働き始めた当初、さいたま赤十字病院全体の血液培養採取セット数は・・・
おおよそ月間100~150セット程度で推移していました。
血液培養採取せずに、抗菌剤投与などは日常茶飯事でしたし、”血培2セット採取”なんていうのは夢のまた夢という感じでした・・・
そんななかでも、「なんとかしなくては」という意識のある一部の医師・診療科の先生方が孤軍奮闘して血培2セット採取をされておりましたが、病院全体に広まる気配は感じられませんでした・・・
ブログ作者は、「どうしたものかな?」と思いつつ、とりあえず、最初の2年間はじっくりと「感染症診療の基本的考え方」を院内のスタッフの皆様に啓発していく活動を続けておりました。
感染症診療の基本的考え方がある程度、内科系の先生方、研修医・レジデントの皆様に浸透しつつあるかな?と考えたところで、次のターゲットを「看護師」の皆様といたしました。
さいたま赤十字病院では、血液培養を実際に採取していただくのは、看護師の皆様となるため、看護師の方々にご理解・協力をいただけなければ「血培2セット!」と言っても、言うだけで終わってしまうと感じたからです。
また、看護師の皆様への血培教育については、優秀なICNの協力がいただけたのも大きかったと思います。
看護師の皆様に、「血液培養」の講義をさせていただき、なぜ”2セット4本”採取が必要なのか?について十分な理解を頂いた上で、実際の血液培養採取方法を自作ビデオで見ていただくことを繰り返しました。
(血培採取方法ビデオは、当時さいたま赤十字病院呼吸器内科で働いていた志の高いスタッフの皆様のご協力でスバラシイものができております)
ここまでの綿密な下準備に、約2年ついやしました。
そして、ある日突然「今日から血液培養は2セット4本をスタンダードに!」としてしまいました^^
それからはイッキに「抗菌剤投与前に血培2セット4本採取」という、さいたま赤十字病院の血培文化が浸透していき、お陰さまで2010年7月は月間500セットを越えるまでの血液培養採取数となりました。
突然の「血培業務負荷が」増えたのに、文句ひとつ言わずに日々頑張っていただいた細菌検査室スタッフの皆様には、本当に感謝いたしております。
ここまでは、ただの自慢話になってしまいましたが・・・
じつは、血液培養検査は、”2セット4本”採取がつづけば、いろいろと嬉しい?問題が生じてくるのです。
血液培養では菌が「生えた」のに、菌種の「同定」が困難な菌がしばしば見つかってくるのです・・・
血液培養の検体数が増えれば増えるほど、この”UNKNOWN"な菌の検出問題が全面にでてくるようになります。
あいては「血液培養」から検出されてきた菌です。起因菌である可能性がむちゃくちゃ高いにもかかわらず、「犯人」が誰かわからない・・・こんな恐怖はなかなか経験できませんね(したくもないですが)
戦っている相手=菌種同定困難な菌:をターゲットにして治療することの「イヤ」な感じは経験してみないとわからないかもしれません・・・
では菌種同定困難な菌を同定する方法はあるのか?
じつは、大学病院や感染症研究所、一部の民間検査機関に菌株を送付させていただき、「遺伝子同定」という手法を用いると菌種の同定が可能なのです。
ただし、「手間」と「時間」と「お金」がかかる(らしい)のですが、さいたま赤十字病院では、これは絶対に同定していただかなくては・・・という場合には上記のような施設に菌株を送付して同定していただいております。
ですが、「健康保険」は使用できませんので、病院が検査代金を負担するか、検査実施機関が無償奉仕していただくかしかないのです・・・
患者さんの診療内容に非常に影響する「菌種同定」という検査が、健康保険を使ってひろく一般的に実施できていない状況は、あまりよろしい状況ではないのではないか?と常々考えております。
考えている暇あったら、なんとかしろ!と怒られてしまうかもしれませんが、なかなかさいたま赤十字病院呼吸器内科ブログ作者ひとりのチカラではムズカシイので、こういったことを多くの医療従事者の皆様が機会あるごとに声を上げていただくと、未来には良い方向に向かうのかもしれませんね。
そんなことを以前思い知ったのが、カプノサイトファーガによる敗血症の症例でした・・・
さいたま赤十字病院では、ブログ作者が赴任して以降、2症例Capnocytophaga canimorsus敗血症を経験いたしております。
血液培養をまずは採取することが大事なわかですが(これがないと診断そのものがまず困難)、血液培養が陽性となったにもかかわらず、分離培養そのものがまず困難だったり、分離培養できても同定の段階で?となってしまったりするのがこのCapnocytophaga canimorsusだったりします。
http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou18/capnocytophaga.html#06
上記厚生労働省のWEB SITEもご参照ください。
上記サイト内の症例数はおそらく、実際の症例数のほんの一握りなのではないかと思っております。
「血液培養」の段階で、そもそも血液培養がなされずに闇に葬られていった症例・・・
せっかく「血液培養」がなされていても、菌種同定の段階で闇に葬られた症例・・・
また、動物咬傷後の抗菌剤投与により血液培養採取にもかかわらず菌検出困難であった症例・・・
さいたま赤十字病院の症例のように、しっかりとした診断がついても、保健所届出疾患ではないため届け出ていない症例などなど・・・
こういったものを合わせれば、かなりの症例数になるのではないかな?と推定しております。
近年、どこの医療機関でも、「血液培養」採取そのものはできるようになっているのではないか?と思っております。
血液培養採取が「あたりまえ」となった次のステップが、検出結果の適正な判断・解釈かと思われます。
そこら辺の血液培養結果を適正にチェックして主治医グループに還元していくシステムが皆様の医療機関にはしっかりとあるでしょうか?
血液培養から「〇〇菌が検出されました!」とだけ報告されて、あとのフォローがなされているのでしょうか?
ここら辺が次の日本の感染症診療レベルアップのポイントかな?と思っております。
2010年8月8日日曜日
花の後
7月18日のブログ記事でご紹介した花が咲き終わったあとにできる野菜の写真です
正解はオクラでした
オクラが八百屋やスーパーの店先に並んでるのはよく見かけますが、実際にどの様になっているのかは観たことがありませんでした。
実際にその場に出掛けて観る事で新たな発見があるのかも知れませんね
ブログ作者は呼吸器や感染症の様々な問題を皆様から相談されますが、やはり実際に患者さんのベッドサイドに伺って初めて気づく事が多いと感じております
2010年8月5日木曜日
第44回 Tokyo Infection Conferenceのお知らせ
第44回Tokyo Infection Conferenceの案内が届きました。
第44回Tokyo Infection Conferenceのご案内
日時:平成22年9月10日金曜日19:00~
場所:社会保険中央総合病院 2階研修センター
参加費:500円(サンドイッチと飲み物が毎回でてます)
症例担当施設
演題1:杏林大学
演題2:さいたま赤十字病院
今回は、ひさしぶりにさいたま赤十字病院からも症例提示させていただきます。
診断クイズとしては面白みがないかもしれませんが、いろいろな点で教訓となった症例です。
皆様といっしょに勉強させていただけましたら幸いです。
9/6 第5回さいたま感染症勉強会開催のお知らせ
さいたま感染症勉強会もお陰さまで、回を重ねてなんと第5回です。
開催概要がきまったので、さいたま赤十字病院呼吸器内科ブログ読者の皆様にもお知らせさせていただきます。
広く医療従事者の皆様にご参加いただける感染症の勉強会です。
皆様2010年9月6日月曜日夜の予定はあけておいてください!
第5回さいたま感染症勉強会
盛夏の候、先生方におかれましては益々ご健勝のこととお喜び申し上げます。
本会は、さいたま市周辺エリアの初期研修医,レジデント,感染症に興味のある医
師・薬剤師・検査技師など医療従事者を対象に、日常診療でしばしば見かける病態
について、症例を通してみんなで勉強していく“肩のこらない”会にしたいと考えてお
ります。内容は“初期研修医が十分ついてくる事ができる”レベルに設定いたします。
今回は、下記のとおり「尿路感染症・ウロセプシス」をテーマに症例検討会と教育
講演を予定しております。
帝京大学医学部 松永直久先生の第一回目の講義は大変好評でした。今回も非常に
分かりやすく、明日からの臨床に生かせるようなためになる話をしていただく予定で
症例検討会では携帯を使ったクイズを行なう予定です。ぜひ携帯電話を持ってお
ご多忙とは存じますが、ぜひご参加下さいます様、宜しくお願い申し上げ
第5回当番幹事 佐藤 亮
日時:2010年9月6日月曜日 18:50~21:50:毎回遅い時間までご苦労様です
場 所 :大日本住友製薬株式会社埼玉支店 7階 大会議室
教育講演 :帝京大学医学部 松永直久先生
開催概要がきまったので、さいたま赤十字病院呼吸器内科ブログ読者の皆様にもお知らせさせていただきます。
広く医療従事者の皆様にご参加いただける感染症の勉強会です。
皆様2010年9月6日月曜日夜の予定はあけておいてください!
第5回さいたま感染症勉強会
盛夏の候、先生方におかれましては益々ご健勝のこととお喜び申し上げます。
本会は、さいたま市周辺エリアの初期研修医,レジデント,感染症に興味のある医
師・薬剤師・検査技師など医療従事者を対象に、日常診療でしばしば見かける病態
について、症例を通してみんなで勉強していく“肩のこらない”会にしたいと考えてお
ります。内容は“初期研修医が十分ついてくる事ができる”レベルに設定いたします。
今回は、下記のとおり「尿路感染症・ウロセプシス」をテーマに症例検討会と教育
講演を予定しております。
帝京大学医学部 松永直久先生の第一回目の講義は大変好評でした。今回も非常に
分かりやすく、明日からの臨床に生かせるようなためになる話をしていただく予定で
症例検討会では携帯を使ったクイズを行なう予定です。ぜひ携帯電話を持ってお
ご多忙とは存じますが、ぜひご参加下さいます様、宜しくお願い申し上げ
第5回当番幹事 佐藤 亮
日時:2010年9月6日月曜日 18:50~21:50:毎回遅い時間までご苦労様です
場 所 :大日本住友製薬株式会社埼玉支店 7階 大会議室
教育講演 :帝京大学医学部 松永直久先生
毎回、基本的な症例提示と講師の先生のクリニカルパールの沢山つまったコメントが非常に勉強になります。皆様お誘い合わせの上ご参加ください!
2010年8月4日水曜日
予防接種について考える
感染症診療の原則というブログに「予防接種パブコメの内容」という記事がありました(下記URLでご参照ください)
予防接種は誰のために接種するのでしょうか?
「もちろん自分が感染症にならないように!」にきまってるでしょ~
と言われそうですが、実は予防接種の効果は接種されたヒトだけではなく、周囲の人々、地域全体に広がっていくものなのです。
どういうことか?というと・・・
ある病原体に対する予防接種をうけたヒトが増える
→ある病原体に対する免疫力(抵抗力)のあるヒトが増加する
→地域である感染症が侵入してきても抵抗力があるヒトが多いため蔓延しない
→みんなが幸せ!!
という感じのことが起こりえます。
実際に、以前世界中で猛威をふるった「天然痘」はこの「予防接種(ワクチン接種)」で根絶することができた=人類が克服できた「感染症」なのです!
http://idsc.nih.go.jp/idwr/kansen/k01_g3/k01_40/k01_40.html
(上記IDWRサイトに天然痘の記載があります)
その他の感染症の予防接種では、残念ながら「天然痘」のように人類が克服するまでに至るような結果が得られたものはまだありません(がそれをめざしている「麻疹」などはありますね)
http://homepage3.nifty.com/TOKU/ima/mashin.htm
(上記URLで「麻疹ゼロ作戦」WEB SITEにつながります)
患者さんのなかには予防接種の接種をうけることが何らかの理由で困難な方もいらっしゃいます。免疫不全などがあると、ワクチンそのものの有効性が低下したり、ワクチンに使われている弱毒菌(ウイルス)そのものが悪さをする可能性があるからです。
(不活化ワクチン(生きている病原体ではないワクチン)の中には免疫不全状態でも使用可能なものもあります)
しかし、こういった予防接種がそもそも接種できない患者さんでも、周囲の皆様ができるだけ予防施主をうけることで、その患者さんが予防接種の恩恵に預かることが可能となるのです。
そんな予防接種について、厚生労働省がいろいろな方々に意見をもらうことを行っておりました(パブリックコメントというようです)
(さいたま赤十字病院呼吸器内科ブログ作者も「B型肝炎ワクチンの定期接種化について」の意見を送らせていただきました)
下記のURLで投稿されたパブリックコメントを見ることができます
http://www.mhlw.go.jp/shingi/2010/06/dl/s0616-3o.pdf
多数の皆様が「予防接種」にどういった見解・意見をもっているのか?
日本の予防接種システムをどのようにしたら改善していけるのか?
非常に興味深いご意見が拝見できます。
皆様、この機会に是非「予防接種(ワクチン)」について考えてみてはいかがでしょうか?
2010年8月1日日曜日
生水注意報
夏は森林浴に良い季節ですね〜
山に登ると、綺麗な川や沢の水が流れていて思わず口にしたくなる気持ちになるかもしれません
しかし、生水にはいろいろと危険がひそんでおります
様々な細菌や、エキノコックスなどの寄生虫など〜それなりのリスクを伴うのが生水なのかと思います。
見た目にはとても綺麗な山の湧水。でも目に見えないリスクも考えて行動いたしましょう
上記写真は山梨県の西沢渓谷です〜埼玉県からも秩父の山を越えると以外と早く行けますよ
募金自動販売機
普通に清涼飲料を販売してる自販機の片隅に赤い羽根募金のボタンがありました
試しに(募金のため)100円入れて募金ボタンを押しました
すると『募金ありがとうございました!』の音声が流れましたが…赤い羽根は出てきませんでした〜
募金自販機初めて拝見しましたが、各地にあるのでしょうか?
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