2010年4月20日火曜日

Conflict of Interestってしってますか?

Conflict of Interest(COIと略すようです)って皆様ご存じでしょうか?

なんて言うと「バカにするな!」と怒られそうですが,まだまだ知らない方々もいらっしゃるかもしれませんので,知らない方はお付き合いください.

Conflict of Interestを日本語に訳すと「利益相反」と言うみたいです.

論文などを読むときに,その論文の著者や研究者たちがどのような環境でその研究・論文を作成したのかを明示することが,日本ではこれまでしっかりとは行われてきませんでした.

たとえばある薬剤の臨床研究で,その薬剤を販売する製薬会社にスポンサーとなっていただき,研究する場合などには,その旨をきちんと「どこどこの製薬会社に資金援助していただき研究いたしました」などとしっかりと明示することが本当は必要なわけです(が,日本ではこれまでそこら辺がいい加減になっていた・研究や論文がありました)
もちろんしっかりとそういった利害関係を明示た研究・論文もあるわけですが,そこらへんのルール作りがある程度完成に近付いているようです.

http://www.kansensho.or.jp/news/gakkai/100414osirase_coi.html
(上記URLで日本感染症学会WEB SITEにつながります)

「臨床研究の利益相反(COI)に関する共通指針について」
というのを内科系14学会が共同して作成しているようです.

「利益相反(conflict of interest:COI)とは、本学会が推進する医学医療の研究によって社会に還元される公的な利益と産学連携等により生じる私的利益があり、このような二つの利益が研究者個人の中に生じる状態を指します。

このような状態にあること自体は決して問題ではありません。研究を支障なく適切に進めるために利益相反状態に関する情報開示をすることが重要です。」
「」内上記WEB SITEからの引用です.

非常に重要な内容を含んだ記載です.
”Conflict of Interest”:「利益相反」

という言葉の重要性を皆様ご理解いただけましたでしょうか?

とても簡単に(大胆に)アレンジして言うと,

ある薬剤の有効性を臨床研究するときに,その製薬会社にスポンサーとなっていただく場合には,その事をしっかり明示致しましょう!

というようなことかと思います(間違っていましたらコメント欄などで教えてください)

製薬会社にスポンサーになっていただいたからと言って,製薬会社には有利な内容に解釈された研究結果や論文作成などがなされることがあってはなりません!

「正しいこと」の実現はなかなか難しいのですが,それでもConflict of Interestのような考え方が日本の内科系学会から明示されたのは非常に喜ばしい流れなのではないかと思います.

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