2009年度は終了ですが、幸い「日本終了」ではありませんからそれほど騒ぎ立てることも無いのではないかと思います。
さいたま赤十字病院からも、他の様々な組織・機関と同様に多数の方々が去っていくようです。
さいたま赤十字病院での人生は如何でしたでしょうか?
「イヤな思いでしか無いよ~」とか、「辛かった・・・」とか思うこともあるかと思いますが、時が立つにつれて「マイナスイメージ」の思い出は自然に消えていくから不思議です。
せっかくですからさいたま赤十字病院に対する「良い想い出」=「プラスイメージの想い出」を大事にもっていていただけるといいのですが・・・それは去る方々次第ですので強制はできませんね。
冒頭に「日本終了」ではないので騒ぎ立てることはないと書かせていただきましたが、もしかしたら「日本医療終了」の足音はそれほど遠くないところまで近づいてきているのかもしれません。
「これからの日本医療をなんとか支えていってください」などと言うことを、さいたま赤十字病院から去っていく皆様に押し付ける気もさらさらないのですが、少なくともさいたま赤十字病院で学んだこと・身につけたことは他の医療機関にいかれても実践していただきたいと思います。
日本医療を救うためにはどうすればいいのか?
簡単な様で、実は非常にムズカシイ事なのですが、「正しい(と自分が信じる)」医療を日々実践しつづけることが日本医療を救うことにつながるのではないかとさいたま赤十字病院呼吸器内科ブログ作者は考えております。
世の中、「正しいと信じること」を実践することが、どれだけ「大変」なことになってしまっているのか・・・
医療従事者人生がながくなればなるほど、実感されていることなのではないかと思います。
まあ、上記の内容は別に医療業界の事だけではなく、すべての業界に通じることではないかと思いますが・・・
たとえば、さいたま赤十字病院でも今では、「血液培養2セット4本採取」はスタンダードになっていて、現在血培2セット採取率が95%以上となっております。
2セット採取という事実だけではなく、血液培養採取セット数自体も3年前には1ヶ月あたり120~140セット程度でしたが、現在は1ヶ月に400~500セットが採取されるようになっております。
でも、初めからそんないうまく言ったわけではありません。
「血培2セット採取」と言っても、言うだけでは広がるはずはありません。
医師を対象に勉強会で、「なぜ血培2セット採取が必要なのか?」についてお話させていただいたり、実際に血培採取されるナースの皆様に血液培養勉強会を開催させていただき、採取方法のビデオを作成しそれを供覧していただいたり・・・
いろいろな工夫・努力があって初めて「正しいと信じる『血培2セット採取』の実践」が可能となったわけです。
「血液培養2セット採取」という「正しい(と信じる)こと」を実践するだけでも、何年間もの長い時間と労力がかかります。
「正しい(と信じる)こと」を医療業界で実践することはだれのためなのか?
それは「患者さんのため」なのです。
これまで「正しくない(と感じる)こと」を医療で実践していたのなら、それで「不利益」をうけるのは「患者の皆様」なのです。。。
長い目で見て「患者さんの利益」になる「正しい(と信じる)医療」は必ず普及していくはずです。