さいたま赤十字病院呼吸器内科ブログ作者は、「肺がん」と「呼吸器感染症」に偏った診療を行っているため、肺機能検査をあまり重視していない診療姿勢でこれまで臨んでおりました。
本日、石黒先生のご講演を、聴かせていただき、改めて「画像」や「採血」検査などでは、分からない、肺のダイナミックな「動き」をリアルに表現できる「肺機能検査」の重要性・活用の仕方を学ばせていただいた気が致します。
ただし、肺機能検査のみで診断学が成り立つわけではなく、肺機能検査を活用する基本的な姿勢としては、病歴・身体所見を重視した診療姿勢が基本で、それに基づいて必要な画像・肺機能検査などを活用するということが大切なのではないかと思います。
また、石黒先生の「目の前の患者さんが訴えていることに素直に耳を傾けられている姿勢」もスバラシイと思いました。
患者さんが「苦しい」と言っているときに、パッと見のバイタルサインや身体所見、胸部レントゲンで異常所見がないからといって、患者さんの訴えを「心因的なもの」と決めつけずに、きちんと考えて「自分の分からない・知らない病態で苦しんでいるのではないか?」という視点で、患者さんの病態生理を細かく解明して行かれる臨床思考過程は、とてもスバラシイと思いました。
呼吸器内科には「息苦しい」という、ほんとうに切実な主訴でいらっしゃる患者さんが大勢います。
ひとりひとりの患者さんの「訴え」に素直に耳を傾けて、その背景に隠れている「病態生理を考える事」。
今回の、石黒先生のご講演で勉強させていただいたのは、肺機能検査の理解だけでなく、そんな石黒先生の真摯な診療姿勢だったのかもしれません。
また、お話をお聞きする機会をぜひ頂きたいとブログ作者は願っております。
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