①院内感染関連微生物:舘田一博先生:東邦大学医学部微生物・感染症学
・勉強させていただいたことのポイント
・セラチアやエンテロバクター、シトロバクターなど腸内細菌群の一部は低温(1~4℃)でも発育する!
輸液を事前調整して、冷蔵庫に保存していても輸液中で増殖してしまう恐れアリ!要注意。
・緑膿菌は大問題!特にカルバペネム、アミノグリコシド、フルオロキノロンの3剤に耐性を獲得している 多剤耐性緑膿菌”MDRP”の拡大
・緑膿菌:水回りに注意!乾いた環境では生存困難。
コンタクトレンズ保存液、モップ、スニーカー、野菜・果物、加湿器など
内視鏡の先端、シャワーヘッドなども死角
・健常人の便中に緑膿菌保菌:2.6~24%:腸管からのBacterial translocationに注意!
・細菌の抗菌剤耐性化機構
・抗菌剤の不活化酵素の産生:βラクタマーゼなど
・作用点の変異:PBPの変化など
・抗菌剤の排出:Efflux機構
・pre-MDRP:2剤耐性菌に注目!
・カルバペネム+キノロン耐性菌の増加!→MDRPへ
・Bacterial translocation:腸管→門脈を介して肝臓へ:その後全身性敗血症:内因性感染
・感染源が不明な時は上記を常に考慮
・カンジダ、マイコバクテリウムアビウム:HIV、MRSA、腸内細菌の一部
・監視培養
・選択的腸管内殺菌:Selective Digestive Decontamination
・ムコイド型緑膿菌:アルギネート:菌体外多糖産生:貪食抵抗性、補体殺菌感受性あり、全身感染は起 こしにくい(慢性感染):敗血症にはなりにくい?
・細菌の要塞:”バイオフィルム”形成:カテーテルの抜去が必須
・アシネトバクター
・ブドウ糖非発酵グラム陰性桿菌
・自然界に広く分布
・乾燥に抵抗性、低温でも増殖
・VAPの重要な病原体
・多剤耐性菌の増加:カルバペネム耐性のアシネトバクターに注意
・市中感染型アシネトバクター:今後、脅威になってくる?
・東南アジアで蔓延?
・日本でも発症あり。
・CA-MRSAの増加
・「とびひ」増加CA-MRSA 51%
・VRE:バンコマイシン耐性腸球菌
・VRE:鶏に成長促進剤:アポバルシン投与:バンコマイシンとアポバルシンが構造似ている
・プラスミドを介した耐性遺伝子の伝播
・環境(食肉・魚)への抗菌剤の使用が新たな耐性菌をもたらすのか?
今日はここまでにします。また明日勉強させていただいた内容とともにご報告いたします。
上記文章は、講習会での勉強内容を記録させていただきましたが、ブログ作者の聞き間違いなどあるかもしれません。実地臨床で活用される場合には、必ず教科書などでご確認の上、自己責任でご利用いただけますようお願いいたします。
内容的に間違いのご指摘や、ご意見ご要望はコメント欄に記入いただけましたら幸いです。
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