2009年7月4日土曜日

「タミフル」「リレンザ」慎重に!!

ついに「タミフル耐性新型インフルエンザウイルス」が日本で出現のニュースが飛び込んできました!!

安易にインフルエンザウイルス感染症に抗インフルエンザウイルス薬を処方することに警鐘を鳴らすことになるかと思いますが如何でしょうか?

新型インフルエンザ:タミフル耐性、国内でも(毎日WEB SITEより)

厚生労働省は2日、大阪府内の新型インフルエンザ患者から、インフルエンザ治療薬「タミフル」に耐性を持つウイルスが検出されたと発表した。タミフル耐性のウイルスが確認されたのは、デンマークの患者に次いで世界2例目。患者は既に回復し、感染は広がっていないため、厚労省は「公衆衛生上の危険はない」としている。」

デンマークについで世界2例目とのことですが、日本のタミフル・リレンザ処方量は世界ナンバー1とのこともお聞きしたことがあります。

まだまだ「ワクチン」による予防ができていない「新型AH1N1インフルエンザウイルス」。

健康な成人の人々がインフルエンザになっても多くのヒトは無治療でも大丈夫なことが多いです。一部の人々(免疫力や抵抗力がなんらかの影響で低下している人々)以外は「タミフル」「リレンザ」なしでも案外インフルエンザはなんとかなっちゃうものです。

ブログ読者の皆様も忘れてしまっているかもしれませんが、ほんの10年前には「タミフル」「リレンザ」なんて日本でも使用できませんでしたし、なにより「インフルエンザ」なんて簡単に検査できませんでした。そんな時代でも、今と変わらず診療できていたわけです。

要は「抗インフルエンザウイルス薬なしでもいける人」と「抗インフルエンザウイルス薬が必要な人」を分けて診療する姿勢が求められているのではないでしょうか?

もし今後も「必要ないヒト」に抗インフルエンザウイルス薬が処方されつづけてしえば簡単に、薬剤耐性ウイルスは広まってしまうかもしれません。
薬剤耐性ウイルスで困るのは、どういった人たちでしょうか?

感染症治療薬は作用する対象が「ヒト」ではなく「微生物」である点が、他の薬剤と根本的に違う点かと思います。相手も「生きている」(ウイルスが厳密な意味で生きているかどうかの議論はちょっとおいておいて)わけですからなんとか「生き延びてやろう」と微生物なりの工夫を今後もし続けることでしょう。

人間は「賢く」対応していかないとあなどれない「微生物」に負けてしまいますよ。

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