2009年7月29日水曜日

性の保健室 渋谷の若者を救えるか!?

性感染症のハイリスクグループの人々はどのような人か?

正解は「性的活動の活発な人々」です。でも、このようなグループの人々は、一見「健康」な「若者」が多いため、自分の体のことはおそらくあまり心配していないのかもしれません。

と書きつつ、実は「心配」しているのだけれども、「諸般の事情」で心配していない振りをしていたり、もしくは心配していても「お金が無い」とか「健康保険証がない」とかで、医療機関にかかることすらできずにいる人が多いのかもしれません。

まあ、日本の社会ではこれまであまり触れられてこなかった世界の問題かもしれませんが、事実として、「性感染症」が日本の社会に確実に広がっていることが挙げられます。

そのような中で下記ニュースを拝見しました(YOMIURI ONLINEより)


渋谷に「性の保健室」、感染症検査や悩み相談


「性感染症や望まない妊娠の不安など性に関する悩みを抱える10代の相談に応じ、性感染症検査も行う「ティーンズルーム」が、東京・渋谷の繁華街にオープンした。主催する市民団体は「『街の保健室』として気軽に利用して」と呼びかけている。」(引用です)

非常に画期的なよい取り組みと思う反面、少し残念なのは「お金がかかること」かと思います。

医療行為は当然「コスト」がかかりますから、記載されている金額はとても「リーズナブル」なものかと思います。医療従事者からしてみれば「こんなに安くして大丈夫」という発想でしょう。

ただ対象となる人々は、おそらく「お金が無い」人々も少なくは無いのではないかと思います。
しかも、いろいろと考えた上で、市中の「病院・診療所」ではなく、こういった場所を選んで、相談・検査を受けるわけですから、できれば「無料」で行えたらいいのではないかと思います。

この取り組みをされている人々はすばらしいと思いますので、どこかの企業の方々、スポンサーになって挙げられませんでしょうか?非常にすばらしい社会貢献になるかと思いますが、皆様いかがでしょうか?

もしくは、東京都など、公的機関がスポンサーになってもいいかと思います。
こういうところに「税金」をかけることが、若者社会を救うことにつながり、もしかしたら社会を変えていく力になるかもしれません(ちょっと大袈裟か。。。)

少し感染症の話題になりますが、実は「性感染症」の原因として非常に多い「淋菌」はすでに抗菌剤が効かない(効きにくい)時代になっております。
「淋病」の治療法法がなくなるかも。。。という心配がもう目の前に来ている時代です。

「臨床分離淋菌の薬剤耐性化が著しいことと関係があるように考えられている。わが国で最も淋菌治療に賞用されていた新キノロン系抗菌剤のみでならず、新セフェム系抗菌剤に対してさえも薬剤耐性菌が増えつつある。」
(性の健康医学財団のWEB SITEより)

「性感染症」というと「エイズ」ばかりがクローズアップされてきましたが、「淋病」のほかにも、「梅毒」「B型肝炎」「クラミジア」などなどいろいろとあります(詳細は上記WEB SITE御参照ください)。この中には「ワクチン」で予防できる疾患もあったりまします。

さりげなく書きましたが、いろいろとマスコミの話題に昇ることも多い「B型肝炎」も「性感染症」としての側面をもつ感染症のひとつです。
「性感染症としてのB型肝炎」肝炎.NET(下記WEB SITE御参照ください)

B型肝炎は、一般の方々には以外と知られていないのですが「ワクチン」で予防できる疾患のひとつです。WHOは「B型肝炎ワクチン」の接種対象者を「すべての人」としております。
「すべての人」とは、医療従事者はもちろんですが、それこそ「性感染症」のハイリスクグループの人々も当然対象となっているのです。しかし、日本は「ワクチン後進国」のため、医療従事者以外の一般の方々はB型肝炎ワクチンの存在すら知らない人々は多いのではないでしょうか?

そもそも、B型肝炎の治療に莫大なお金をかけるんだったら、新たな「患者」となる人々を増やさないようにするための「B型肝炎ワクチン接種」を無料で行うような気の利いたことを「国」の責任でしてもいいのではないか?と思いますが皆様いかがでしょうか?

もし間違ったこと書いていましたら、ご意見・訂正など「コメント」欄にお願いいたします。

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