2009年6月26日金曜日

結核は忘れた頃にやってくる!!

結核は今でも「コワイ」病気です。
「結核なんて薬で治るんじゃないの?」と思っている人が多いかもしれませんが、残念ながら抗結核剤が効かない(効きにくい)結核菌による感染が急速に世界中で広まって来ています。

MDR-TB:multidrug resistant tuberculosis:多剤耐性結核や「超」多剤耐性結核といわれる結核菌の感染症の患者様が徐々に増えてきており、治療法が「無い」状況が現実のものとなってきております。
こんななかで、イヤなニュースをWEBで見ました。

「結核集団感染、20代男性死亡 同僚ら9人治療 大阪」asahi.comより
http://www.asahi.com/kansai/news/OSK200906260005.html

「市によると、男性は07年1月にせきが出始め、08年秋ごろから体調が悪化。同年12月には仕事ができなくなって退職した。09年2月10日、運ばれた病院で検査した結果、結核と判明した。同日中に専門病院に転院したが同月23日、亡くなった。男性は搬送されるまで一度も医師の診察を受けていなかった。」

と記載があります。一番問題なのは、「咳」症状があるにも関わらず、ずーっと 医師の診療を受けていなかったことがあると思います。
以前にも本ブログでも書かせていただきましたが、「長引く咳は要注意!!」です。

とくに2~3週間以上の咳症状がある場合には必ずお近くの医療機関で「結核ではないですよね?」と医師に質問しつつ診療を受けることをお勧めいたします。

「肺結核」は自分だけの問題・病気ではなく、他人への「感染」を通じて「社会全体」に影響を及ぼす病気です。治療方法のない「結核菌」が出現している現在、「肺結核」はもしかしたら「新型インフルエンザ」よりももっと社会への影響は大きいかもしれません。

しつこいようですが、「長引く咳は要注意!!」ですので、ちょっと咳続いているかも。。。と思われましたらお近くの医療機関に受診してください。
もし「肺結核」が疑われましたら「結核専門医療機関」への紹介をしてもらってください。

残念ながらさいたま赤十字病院では「肺結核」の診療は行っておりません。
「結核」を疑われました患者様についてはさいたま赤十字病院から「結核医療機関」に紹介させていただいておりますので御了承ください。

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