明日、2009年11月14日土曜日は日内会館4階会議室で
第567回日本内科学会関東地方会が開催されます。上記地図をご参照ください。
さいたま赤十字病院呼吸器内科からも1演題発表させていただきます。
今回の演者は、ベテランの先生が担当してくださいます。
「統合失調症に併発した脚気心の1例」
38歳、女性
他院にて統合失調症で外来治療中。
数か月前より両下肢の浮腫が出現し、近所の診療所と病院の2施設を受診していた。
両大腿部痛も現れ、歩行不可となり、当院緊急受診。下肢に特に強い全身浮腫、貧血、Dダイマーの軽度上昇などを認め、入院。造影CTで肺血栓症の所見はなかった。第3病日の胸部レントゲンで両側下肺野のスリガラス影と両側胸水の貯留を認めた。心不全と考え、その原因として脚気心を疑い問診したところ、この2年間、粥と豆腐とチクワのみの食事であった。ビタミンB1の静脈投与とフロセミド10mg/日の内服にて、尿は6~8L/日が5日程続き、浮腫も軽快した。ビタミンB1は19ng/mLと低値で脚気心と診断した。ビタミンB1を経口薬に変え続け、浮腫はさらに軽快し、歩行も可となり退院した。脚気心の報告は散見され、治療の遅れによる死亡例も報告されている。浮腫の診療において、右心不全、偏食、アルコール多飲、低栄養状態の有無に注意し、脚気心を鑑別する必要がある。
ご興味のある先生方は、ぜひ聞きにいらしてください!!」
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