2009年8月11日火曜日

医師の逃散

本日、フジテレビで「救命病棟24時」第4章を見ました。

現在の救急医療の問題点、特に医師の「逃散」について描かれた意欲作かと思います。

おそらく、多数の医療系ブログで、本作の内容についてはいろいろと意見が出るものかと思いますので、そういうところは他の人々にお願いしようかと思うのですが、医師の「逃散」がなぜ起こっているのかについては医療従事者ではない一般の皆様によく考えていただきたい問題かと思います。

現在、「医師不足」を解決しようと、各政党が「マニフェスト」として、「医師大量増産」を図ろうとしております。

「医師大量増産」をしたら、本当に必要な部分や地域に「医師」がいきわたると思って、行っているのだとしたら、チョットビックリします。

若手の医師は、別に「僻地」だからとか、「給料が低いから」とかだけで勤務地を決めてはいないように思います。

現に、「人気」の臨床研修病院の中には、「沖縄」とか、「北海道」とか、「千葉県の東のほう」とか、とても「都会」とは思えないような病院が多数あるからです。

また、「給料」という面でも、「低給料」でも「勉強できるところ」を選んで研修されている先生が多数いらっしゃいます。

なので、別に「地勢」や「お金」の問題だけで、「医師不足」が生じているわけではないことを十分に考慮しないといけないかと思います。

たとえ、「医師大量増産」をしても、「勉強にならない病院」には若手医師は見向きもしないと思います。

私たちの病院・地域は「医師を大事にします!!」というメッセージが伝わってくる地域・病院には、別に地勢の問題があろうが自然と医師は集まってくると思います。

逆に、なにかあったら『訴えてやるぞ!!』というような、市民や患者ばかりの地域では、自然に医師は「逃散」していき、いつのまにかだれもいないという状況になってしまうでしょう。

しつこいようですが、「医師不足」で本当に困っているなら、「うちの地域は『医師』を暖かく迎えます」というメッセージを是非出してください。「心」が大切なのです。

「お金」や「待遇」だけでは「医師」は動きませんよ。


上記は有名な「心の僻地」を歌ったyou tubeです、見たことある人多いかと思いますが、是非ご覧ください。

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