2009年8月23日日曜日

新型インフルエンザの治療方法-自宅で寝てよう-

皆様はインフルエンザにかかったことあるでしょうか?もしかしたら話題の「新型」インフルエンザにかかったという流行の最先端?にいる人もいらっしゃるかもしれませんね。

ここでは、インフルエンザの治療原則について書かせていただきます。

まず、最初に、インフルエンザは何もしないでも治る人がほとんどという事実を再認識してください。

さいたま赤十字病院呼吸器内科ブログ作者が医師になりたてのころの約10年前には、「タミフル」「リレンザ」は、日本で使用できる状況ではありませんでした。というか、発売されていなかったためインフルエンザ治療薬は「無い」のがスタンダードな状況でした。

実は、診断のためのキットもありませんでしたので、冬季のインフルエンザ流行期には、高熱や咽頭痛などの激しいヒトを、臨床症状から「インフルエンザかな?」と診断していた状況です。

なので、病名に自信をもって「インフルエンザ」などとつけることはできず、「急性咽頭炎」とか「急性気管支炎」「急性上気道炎」などの病名で診療していた記憶があります。

2000年代初頭に、インフルエンザ迅速診断キットが登場。それと同時くらいに「リレンザ」という吸入抗インフルエンザ薬が先に登場しました。

「リレンザ」が登場した当時は実は、あまり認知度が高くなかったことと、まだまだインフルエンザの迅速診断キットが普及していなかったこと、吸入の仕方がなかなか理解されにくいなどの理由から影の薄い存在でした。

その後、「タミフル」が発売。発売当初はそれほどでもなかったと思いますが、翌年、インフルエンザの大流行があり、マスコミが「タミフル」飲むと早く良くなるという感じで、一般市民の皆様を煽るような感じとなり、大々的に「タミフル」が使用されるようになりました。
ということは、それまでは、日本中の皆様が「インフルエンザ」になっても、対症療法や安静などの処置のみで回復されている人がほとんどであったわけです。

その後、の状況は皆様も記憶にあるかと思いますが、「10歳台の若年の方々のタミフル異常行動問題」でのマスコミの「タミフル叩き」は相当なものがあり、タミフルの使用頻度は急速に減って言ったのを実感しておりました。それが、今年の3月ごろまでのインフルエンザを取り巻く状況でした。

それが、今回の「新型」インフルエンザ騒動で、何か新型インフルエンザになったら「タミフル」「リレンザ」を使用しないと大変なことになる感じの報道がなされているのが非常に残念に思います。

昨年あたりですと、「A型インフルエンザです」と患者さんに病名を告げて、「治療どうする?」というと、「タミフル副作用コワイから、安静にしてます」というヒトがとても多かったため、逆に「適正使用」できていたという状況がありました。

今はどうでしょうか?「インフルエンザ」=「タミフル・リレンザ処方」のようになっていませんか?

ほとんどのインフルエンザ患者さんには「タミフル」「リレンザ」は必要ない病状であると考えます。

それ以上に問題なのは、使用頻度が増せば増すほど「耐性」ウイルスの出現頻度の増加の問題がコワイ状況となってきます。

「イイカゲン」な抗ウイルス薬の使用も、耐性ウイルス出現に影響しているのではないかと推測されております。

もし「タミフル」「リレンザ」を処方された人は、必ず5日間使用しきってください!!

また、いろいろな理由で「予防投与」された場合には、必ず「1日1回」使用し、ゼッタイに10日間使用を完結させるようにしてください!!(副作用がなければの話)

莫大な数のインフルエンザ患者数となった場合には、「タミフル」「リレンザ」が足りなくなるだけでなく、医療従事者が対応できなくなるという問題も生じるかもしれません。

元気な一般のヒトが新型インフルエンザにかかってもほとんどのヒトは、安静にしていれば治ります。

極一部の人々のみが重症となっていることは、報道を通じて皆様がご覧になっているとうりです。

病院には、多くの「インフルエンザハイリスク患者」さんが普段からかかっていたり入院していたりします。
元気な新型インフルエンザの患者さんが病院にやってくると、そういったハイリスク患者さんに「新型インフルエンザ」が感染してしまうリスクを高めてしまいます。

新型インフルエンザにかかってもおおくの体力のある元気な方々は、発熱やのどの痛み、鼻水程度では医療機関にかからず、自宅安静が最もよいのではないでしょうか?

皆様の勇気ある行動を期待いたしております。

2 件のコメント:

kresnik さんのコメント...

 青木先生のブログでも、同じような意見が書かれていますね。

 どんどんずれていく新型インフル議論

 とはいえ、高熱をおして受診した人に、「インフルエンザですが、タミフルは処方しません」というのも、トラブルのもととなることがあり、現実的にはなかなか難しいところです。

呼吸器内科 さんのコメント...

kresnik様

コメント大変ありがとうございました。

ご指摘のとうり、受診された患者さんに、なにもしないで帰宅していただくのは、とても忍びないことではあると思います。

また、どのような臨床症状があれば「重症」と判断可能なのかも、一般市民の皆様に提示していかなくてはならないかと思います。

「熱」があったら「重症」ではないことは、お伝えしたいですが、一般の方々に「呼吸数計って」とか言えないですしね。

今後ともコメント含めよろしくお願いいたします。